ポケモンカード盗難事件 店舗側ができる対策は?

コラム
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最近カードショップを狙った盗難が相次いで起きています。そこにはどのような背景があるのか?どのような対策ができるのか?情報をまとめて紹介します。

直近のポケカ盗難事件について

昨年から今年にかけて多数のポケモンカード盗難事件がありました。ニュースのログとして参照できた事件をいくつか取り上げます。

2022年12月 東京・町田市

【被害総額】 1,000万円
【犯行時刻】 午前3時半過ぎ
【内容】複数人が店の扉をこじ開け、店内に侵入。ポケモンカードだけが盗難された。現金や他TCGの被害なし。

2022年8月 東京・千代田区

【被害総額】2660万円(カード約540枚)
【犯行時刻】午前3時20分
【内容】2名が窓ガラスを割って侵入。ショーケース内のポケモンカードを盗難。

2022年11月 東京・千代田区

【被害総額】2,800万円以上(カード800枚以上、備品の破損)
【犯行時刻】午前0時40分
【内容】2名でシャッターをバールでこじ開け、店内に侵入。ショーケースを割って、カードを盗難。高額カードの入っている金庫を開けようとするも、開けることができなかった。

2023年4月 東京・千代田区

【被害総額】 100万円(カード約1000枚)
【犯行時刻】 午前5時
【内容】出入り口のガラスを割り侵入。

2023年5月 山梨・富士吉田

【被害総額】 200万円(カード1,500枚)
【犯行時刻】 不明
【内容】入口の窓ガラスが割られているのを見守りに来た警備員が発見。

名古屋や大阪などでも同様の事件は起きているのですが、ネットでのニュース記事が消えてしまっているものが多く、ここではソースを示せる事件を記述しました。大都市圏を中心に起きているのですが、その中でも秋葉原が特に狙われているようです。

犯行の特徴

上記に列挙したTCG盗難事件にはいくつかの共通点が見られます。

2~3人での少人数

銀行や宝石店と異なり警備が手薄であり、ガラス窓を割って簡単に侵入できる点から少人数での犯行が目立ちます。

人目の付かない深夜~早朝帯の犯行

貴金属店の強盗事件などはセキュリティが強く夜間帯の侵入そのものが難しいため白昼に堂々と行われることが多いですが、カードショップの場合は従業員のいないであろう深夜帯に狙われているようです。

オープンして間もない店舗が狙われる

開店して間もない店舗が狙われた事件が目立ちます。セキュリティが甘かったり、開店準備で品揃えが多いことが狙われる要因の一つかもしれません。

ショーケースの高額商品が狙われる

換金しやすいためかサポーターSR・SARやプロモカードなどの高額商品が狙われる傾向があります。レジの現金や金庫内保管の商品は外部への持ち運びが難しいため、盗難されにくいようです。

なぜポケモンカードが狙われるのか?

シリアルナンバーがないため換金されやすい

腕時計はシリアルナンバーがついており、売却の際に足がつきます。ポケモンカードは一部を除き、多くのカードはシリアルナンバーが付いていません。

小さく軽いため容易に運べる

これは言わずもがな

セキュリティが比較的ゆるい

カードショップは銀行、貴金属店に比べればセキュリティが甘いと言わざるを得ません。そういった点が狙われやすい原因となっています。

店舗側ができる対策は?

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監視カメラも重要かもしれませんが、そもそも盗まれないように自衛することが必要だです。

店舗の場所を選ぶ

商業施設内(イオン、ドン・キホーテ等)のテナントは被害件数が少ない傾向にあります。施設全体のセキュリティが高いため、閉店時間帯の侵入が難しいことが挙げられます。雑居ビルの低層階や単独で立地している店舗は狙われやすいと言えるでしょう。

高額カードはショーケースに実物を置かない

高価カードをショーケースに置いておくと、購入客が状態確認するのは楽ですが、同時に犯行グループにとっては下見が容易にできてしまいます。高額カードは見本をショーケースに置き、実物は金庫に保管する。そして、その金庫も店内から直接見えない位置に設置するというのが、当たり前ながら効果的な方法です。

個人経営店では夜間帯に高額商品を店に置かない

高額商品を店長が営業終了後に持ち帰るのも対策の一つです。カードは温度差で状態が変化することもあり、気軽に持ち歩けない点がネックではありますが・・・

カード盗難事件は盗難保険が効かない

ポケモンカード盗難の際に破壊された窓ガラスやショーケースについては設備・什器等補償に加入していれば上限金額までは保証されるケースが多いです。しかし、盗まれたカードに関しては全額保証されることはまずありません。300万円のリーリエのカードが盗まれたとしても、その付加価値まで保証されることはなく、場合によっては仕入れ値も補償してもらえません。トレーディングカードは多くの場合、絵画や陶器などの美術品と異なる扱いとされます。

そのため、盗難にあった店舗の多くがクラウドファンディングを行って店舗再開に向けて準備をしていますが、やむを得ず再開を断念してしまった店舗もあります。

さいごに

カードショップはTCGプレイヤーにとって対戦・交流するための場所なので、治安が守れれればいいですが、近年は不安なニュースもよく聞きます。今回の内容は店舗だけでなく、個人のコレクターにも言えることで、実際に個人宅に侵入しトレーディングカードが盗まれたという事件も出ています。

こういった犯行をする人がいなくなればいいのはもちろんですが、被害を最小限に抑えるためにも日頃から自衛する意識を持つことが大切なのかもしれません。

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